人と話をしていると、時々学生時代の話になる。
いわゆる青春時代というやつだろうか。みんな色々なエピソードがある。
自分はというと、記憶に残る話など殆どない。
学校の成績は良すぎることも悪すぎることもなく、平均よりも少し下。体を動かすのは好きだったから、運動は苦手ではなかったけれど、特別うまいというわけでもない。
いじめっ子でもなければ、いじめられるわけでもない。クラスでは目立つことなく、授業中は静かだった。
そういえば、「生徒会だった」という話をよく聞く。
でも、他人より目立ちたいとも思わなかったし、校則とかに不満があるわけでもない。そもそもいまいち生徒会が何をしているのかを知らなかったし、推薦入学とかもほぼ無いに近い学校だったから、内申点というものの存在もドラマで見知っている程度のものだった。
男子校だったし、特に恋愛につながるような出来事もなかった。その中でも比較的目立たない方だったので文化祭での出会いもない。そもそも文化祭では部活で子供やお年寄り相手に囲碁を打っていた。
そして、現状ない出会いを求めて街に繰り出すようなことはしなかったし、活発で気の強い姉がいたから、理想的な女性を妄想してむやみに憧れるということもしなかった。
電車で1時間かけて通学をしていたし、周りのみんなも違う場所から通っていたから、放課後街に出かけるなんてことは殆どなかったし、何より面倒くさいし、電車賃がもったいない。記憶は曖昧だがバイトは禁止だったような気がする。もちろん面倒くさいので、バイトをしようとも思わなかった。
部活は囲碁と陸上をやっていた。陸上部は運動部だけどさほど厳しくなく、練習は一日おきだった。大会で上位を狙ったこともないが、負けると少しくやしい。囲碁は残りの日に暇だったのと、友人に誘われたから行った。特に強くなることもなかったけれど、今でも酒を飲みながら囲碁を打つのは楽しいと思う。
囲碁に誘ってくれた友人は野球とアイドルが好きだった。野球を見るのはあまり好きではなかったし、アイドルには興味がなかった。いわゆる流行りのJPOPを聴いているわけではなかったけれど、洋楽を聴いてアピールするほど聴き込んでいわけでもないし、それを話したところで面白いこともない。
休日の服は中学生の時に親の買ってきたものをずっと着ていた。親の服を選ぶセンスはさほど悪なかったと思うし(好き嫌いはあるとしても)、奇抜でもなかったので、特に気にすることもなかった。そんなわけで自分でおしゃれに気を使うこともなかった。
こんな僕でも、と話の展開をつけたいところだが。つまるところそのような展開はない。だからといって、展開が無い日常が大事なんてむやみにポジティブに捉えたりしない。変化の少ない、つまらないような日常を、ただぼんやりと過ごしていたのだった。
まぁでも、そんな人もけっこういるのではないかなと思っている。
言い訳みたいに付け加えると、その瞬間瞬間は楽しかった気もする。
(つづかない)
2020年6月14日日曜日
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