2013年2月3日日曜日

【雑記】哲学はなんの役に立つのか。

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哲学って役にたつのか、というのに言及しているのを見かけて、思った事があるので簡単に書いておこうと思った。
最近目にした文章でこんなものがある。
 この哲学なる言葉は知恵(Saggesse)の探求を意味し、知恵とは単に処世の才能ではなくして、生活の思慮についても、健康の維持やあらゆる技術の発見についても、人間の知り得るすべての事物の、完全な知識を意味すること、そしてこの知識がかのようなものであるためには.......

「哲学原理」ルネ・デカルト / 桂寿一著 p15
(『仏訳者への著者の書簡』 より)
この抜粋は中途半端であることと訳文であるという事を棚に上げてではあるけれど、この文章では、そもそも生きるという事について役に立つことについて想いを巡らせる事を出発点にしているのが哲学であると言っている。

「哲学って役に立つのか」という言葉は、上の前提に立ってみると、どうしても引っかかるものがある。「哲学が何の役に立つか」というに関しては、それが何の役に立つかを考える事も含めて哲学であるといえるのではないかと思う。
難しい本とか偉い人の話(※1)に出てくる単語とかが無駄にハードルを押し上げているせいか何となく高尚でお高くとまった感じがしてしまうけれど、おいしいご飯はどうやったらつくれるか(※2)とか、部屋を綺麗に片付いた状態にするにはどういう配置にしたらいいのかみたいな所から、そのものに触れたときの感覚を確かめながら、いろんな事に想いを巡らせていく事が哲学への正しい入り口なような気がしている。
そしたら、きっと「哲学って役に立つのか」という疑問は生まれる余地のないものになるのではないかと思う。そしてそのことに哲学という言葉を与えてあげる事ができたとしても、本来、それが哲学であるかどうかというのはどうでもいいと思えるんじゃないだろうかと思う。

※1 こういうのは興味を持った後に自然に読むものだと思う。
※2 味覚に興味を持てば、認識論とかに興味がわいたりしそう。

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