2011年9月24日土曜日

【書籍】人間の条件 / ハンナ・アーレント

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人間の条件と行っても、人間と他の動物との違いを滔々と語るといったたぐいのものではなく、現代社会における人間の生きる「環境」そのものが「人間の条件」であるという前提のもと、その環境について現代までどのような変化が起こってきたのか、そしてその中で「私たちがおこなっていること(p017)」をテーマにして書かれていました。この環境とは、人間の社会的な状況はもちろん、科学的なもの、地球について、心に関する話など、さまざまなテーマにひろがっています。そこから「人間の条件」明らかにしていくものです。

詳しくはプロローグを読むといいと思います。基本的には、科学と技術についての内容が多かったと思います。

読み終えたと言っても、内容は多くの前提となる知識を要するもので、七割ちかくはチンプンカンプンだったと思います。特に、権力、体力、実力という言葉を使って語られていた政治的な思想の部分や、「工作人」がなぜ特別な存在なのかについてか(ココは結構話題の核となる部分だったのですが....)という事について語られている部分はいまいち理解できない部分でした。もともと言葉の扱いが複雑であった事と、いわゆる近代以前の政治、思想、宗教についての前提知識が皆無に近いので、なかなか理解するという所まではたどり着けませんでした。
父にこの事を話したところ、ハンナアーレントは、ユダヤ人で、ナチスの迫害から逃れてアメリカに亡命した過去があって、それを前提として読むと面白い、ということで伝記を読む事を進められましたが、「理解できない」や「違和感をかんじる」ということはとても大切な事だとおもったので、あえてそういったものを前提知識として取り込まずに、わからないところはわからないままで読み進めていきました。その部分については、そのうち気になったら調べてみようかなと思っています。

序文に関しては、とても刺激的な内容でした。難しくはなく数ページなので読んでみると面白いです。
最後の方に書かれた1文でこの本で語ろうとしていた理由の一遍が伺えます。

本書はこの現代世界を背景にして書かれたものであるが、現代世界そのものについては議論しない。いいかえると、人間の条件そのものが変化しない限り二度と失われることの無い人間の一般的能力の分析に限定されている。



人間の生活が機械化することによってさまざまなことが変わっていったように見えているが、自然のサイクルから、労働のサイクルへかわっていっただけで、決して人間が自然的(動物的?)な生き方から脱したのではなく、抽象的な視点からいえば同じような逃れる事のできないサイクルの中で生きている。そして、そういう世界の中で、「人間」が「人間」として育むべき社会というのが見失われてしまっているのではないか、という事に警鐘を鳴らしているという事がなんとなくですが伝わってきた気がします。

こういった世界を目の当たりにしたとき、次の時代を人はどのように生きる事ができるのか。今、誰の目に見ても世の中が大きく変わりつつあるとおもいます。株価の下落のような資本主義の揺らぎ、大きな災害、宇宙についての話、様々な場所でおこっている革命、昨日は光の速度を超える物質の計測結果がでるなるなどがありましたっけ。そういう新しい変化が起こっている中で、次にどういった世界、社会を目指していくのか、時代をどう見ていく事が欲されているのか。そういうことについてこの本はかたりかけているような気がします。とても難しくてチンプンカンプンですが、今、この本を読む事にはきっと意味があります。

そんな漠然とした思いを寄せながら、この本を読み終えました。また、理解できるようになったとき、もう一度読みたい。そんな一冊でした。

難しいので、松岡正剛さんの読みを。僕は割と的外れな読み方だったような気もします。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0341.html

どうせなのでwikipediaも貼っときます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6

次は、メルロポンティ「知覚の現象学」を読み進めます。

2011年9月23日金曜日

【日記】2011.09.23

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静かな金曜日の祝日だった。
嵐が去って、誰かの言っていた通りに肌寒さを覚えるような季節にった。着る洋服の袖も長くする必要があり、新しい服を探すために少しだけマルイによってみたりもしたけれど、案の定何も買わなかった。

何かを好きになる覚悟は、時に孤独になる覚悟でもあるのだそうだ。
正確な言葉を覚えてはいないけれど、2週間ほど前に、自分が「好きだ」と思ったものを「好きだ」とちゃんと言う事はとても孤独である。という趣旨の話をお酒の席で聞いた。ここ数年、テレビはニュースと映画しか見ていない。パソコンばかりだ。
テレビが壊れて家に無かった小学生の頃、テレビがあったときと同じように、毎日が楽しかった事だけは覚えている。あの頃の自分はいったい何をして、いったい何が好きで、そして、いったい何を話題にしていたのだろうか。

いまとなっては、とうてい思い出す事のできないことだ。

2011年9月20日火曜日

【日記】2011.09.20

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今日、生まれた村のあった場所に行ってきました。
名古屋駅から東海道本線で二駅。清洲駅から歩いて30分ほどの所にあった春日村というところが僕の生まれた村だったそうです。生まれて一年ほどしかそこに住んではいなかったそうなので、全く記憶には残っていませんが、「春になるとさくらの花が咲くところだった」という話は聞いていて、一度は行ってみたいと思っていた場所でした。
 午後になるとその周辺地域には大雨による避難勧告が出されたようですが、僕は午前中にその場所へと向かいました。警報がでていただけあって、かなりひどい雨でした。
 今では、清須市になったそうですが、今も変わっていないと聞いていたその村の様子は、それまで思っていた「村」というイメージとはだいぶ違うものでした。村の入り口には小さな美術館があり、その前を流れる五条川の景色は、それでなくても春の日の美しい景色が理解できるようなほどにさくらの木が立ち並んでいました。広々としたグラウンドの中学校や、野球場、古くからありそうな喫茶店がいくつか並んでいたりと、とてもいい街のようでした。(雨が降っていたので、人の様子が見られなかったのはとても残念でしたが。)
春日村は、日本で一番面積の小さな村だったそうです。村長の言葉の書かれた碑や、衆議院議員がたてたと思われる碑がおいてあったり、郷土資料館などがあったりするなど、とても豊かな村であったんだろうと思いました。
雨があまりひどくなりすぎなければいいですね。

その前日までみんなといっていた大阪はとても楽しかったです。いろいろまとめきれないので、また今度。

2011年9月15日木曜日

【日記】2011.09.15

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最近少し早起きをするようになった。
朝起きて、カーテンを開けて、新聞をとりこんで、シャワーを浴びて、ご飯を食べる。8月がとうにおわり、9月も半ばになったというのに、夏の湿気た空気だけを損なった行き遅れた真夏日がまだ関東地方をうろついている。とはいえ、それでも、朝の時間の外の空気はとても心地いい。7時の半ば頃に朝の時間に一つ目の境目があるようで、まだほんのりと静けさの残っている7時代前半の時間に家をでるようにしている。少し時間が経ってくると、空気がかわり通学する人を多く見かけるようになる。この時間電車が混んでいるのを見ると、世の中の朝の早さに驚く。
そんな生活にも少しずつなれてきて、こうして朝の出かける前の時間に日記を書いたりして。

ここ最近は、まぁだいたいそんな感じ。

2011年9月11日日曜日

【漫画】土星マンション

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前に漫画売り場で気になっていた『土星マンション』を昨日帰りに購入して読んだところ、その中身がとても面白かったので、今日、また三冊買った。

宇宙にすむ人々の話で、それぞれの人間がしっかりと個性的に描かれていて、とても人間らしくてよかった。

宇宙ふくっていいですよね。

2011年9月10日土曜日

【日記】渋谷を歩く

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今日も渋谷に行ってきた。

いつもどおり、渋谷らしい事は一つもせずに、ただセンター街を奥まで歩いて帰ってきた。それだけ。
社会人になってから宇田川町にある牛ホルモンのつけ麺屋にたまにいくようになったので、夜お腹がすいたときに一人でセンター街を歩いて、かえってくるなんて事はそこそこあるけれど、今日はそのつけ麺屋には行かなかった。
朝、Twitterを見ていたら、センター街が「バスケットストリート」に改名するという内容のものが流れていて、特にセンター街にも思い入れはないし、たとえ「バスケットストリート」なんていう違和感しか無いような名前に変わったとしても、きっと何も変わりはしないけれど、ふと思い立って歩きながら録音してみた。
Center-gai by tuskajizo

こうして改めて渋谷を聴いてみると。とても面白いと思う。声が入ってしまっている録音は使いにくいけど、恣意的なものではないので。





センター街をぬけた少し先の暗がりに、とても立派なたらいがおいてありました。ちかくに「ヨシモト∞ホール」があったことはいうまでもありません。

2011年9月4日日曜日

【日記】巡る命

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散歩してたらスズメバチの死骸にアリが群がっているのを見つけた。
なんというか、すごい。